第13回「解決市場」特別登壇   石綿文太氏 インタビュー のファーストビュー

高精度な自動化導く、アルゴリズム解析10年の経験
研修で終わらせない「伴走型」AI実装 
AX社社長・石綿文太さん 

  
自社業務「26人稼働→1人完結」を実現した企業を変える実践力
1,300件のAIエージェントを開発し120社のAI改革を伴走する
株式会社AX 代表取締役社社長 石綿文太氏インタビュー
《取材 元西日本新聞記者 水山真人》

子役タレントから転身した株式会社AX社長の石綿文太さん(31)は、「自分の人生を自分で切り開きたい」という思いが原点にある。起業した広告代理店では10年以上、検索エンジンやSNSのアルゴリズム解析のため、プログラミングを駆使して作業の自動化を追求してきた。
AIもいち早く導入し、膨大な自社業務の自動化に成功。「AIは人の時間を取り戻し、可能性を切り開く最高の武器になる」 そう確信してAI導入支援へと舵を切った。AIによる自動化システム構築において、最終的に成果物の良し悪しを判断するのは「現場担当者」であるとの信念から、同社は人材育成と実用化までの伴走支援にこだわる。研修にとどまらないAI実装の成果は、着実に積みあがってきている。


🎤 第13回「解決市場」 登壇直前特別インタビュー

子役から転身し、「自分で人生を切り開く」決心

僕は2歳から16歳まで子役でした。華やかに見えますが、実際はオーディションに落ち続け、他人の評価に怯える日々でした。そんな僕を変えたのは、夜通し話を聞いてくれた父の「最後は自己責任だからな」という一言でした。その時、現実を素直に受け入れ、自分の行動で未来を変えていくのだと強く心に決めました。
高校を中退して起業し、広告代理業の仕事に進みましたが、いつしか業務に忙殺される日々を送るようになりました。そんな中で巡り合ったのがAIです。試行錯誤を繰り返すうちに、気づけば26人分の業務が1人で回せるようになっていました。この体験から「AIは人の時間を取り戻す最高の武器になる」と確信したのです。AIによって「誰かの時間と可能性を守る事業をつくる」という想いを抱き、社名を「AX」に変えてAI事業にすべてを懸けました。


AIによる自動化、浸透前から執念

私がAIを実務に使い始めたのは2022年です。2024年からは、AIによる完全な自動化の検証を始めました。当時は世の中的に「AIなんて精度が低くて仕事には使えない」と言われていた時代でした。私は、非エンジニアながらも広告運用の現場でアルゴリズムを解析するため、Pythonなどを使った機械学習システムの構築と検証を10年以上続けてきました。デジタルマーケティングの世界は、ブラックボックス化されたアルゴリズムをどう「ハック」するかが勝負です。その感覚で、AIのLLM(大規模言語モデル)の検証に取り組むようになりました。
当時は、AIによる自動化で今盛んに言われる「AIエージェント」という言葉もありませんでした。それでも、単なるチャットボットとしてではなく、業務指示を遂行するレベルでの活用を目指し、昼夜を問わず検証しました。1、2ヶ月ほどで各モデルの特性を掴むことで、広告出稿や記事作成などを、人間では考えられない速度でPDCAを回せるようになりました。片っ端から業務をAIに任せていった結果、26人分の業務が1人で担えるようになったのです。


検証の継続が技術的強みを形成

どの会社も課題として直面するのが精度の問題です。AIモデルの進化を待つという選択肢もありますが、実は技術的に解決できる部分が非常に多い。私たちは自社での検証を通じ、これらを解決してきた経験があります。GPT、Claude、Geminiといった各モデルの特性を比較し、どの業務にどのモデルを用いれば、最も低コストで高精度な設計ができるのか。その検証を毎日続けてきました。 さらに、AIが回答の生成時に参照するデータベース(RAG)の構築や、AIがデータを検索する機能の改善によっても精度は向上します。現場の業務を知った人間が「よし」とするレベルまで徹底して検証する。この地道な作業は、広告運用のために10年以上続けてきたアルゴリズム解析の延長線上にあり、現在の私たちの技術的特性をつくり上げています。
導入企業の一事例としては、AIがPC上の作業を分析し、行動ログを含めたデータを蓄積する取り組みがあります。溜まったデータを分析させることで「次はこうしたAIエージェントを構築すべきだ」という、業務改善の提案までがAIから生まれるようになります。


AIの実用化に向けた人材育成と伴走

弊社のサービスは、AIプロ人材の育成と伴走支援という側面が強いです。AIの生成物が良いか悪いかの判断は、実際に業務を行っている方でなければ分かりません。「業務構造をどれだけ理解しているか」が、AIエージェントを作る上で最も重要なポイントなのです。だからこそ、AI人材を「社内」で育成することが不可欠になります。
私たちは、実際の業務で使えるレベルでAIを導入するため、半年から1年をかけて伴走します。AI人材を育成し、私たち自身もお客様の業務内容を深く理解した上で、二人三脚で業務をAI化し、成果が出るプロセスまでを見届けます。3月末時点で120社の伴走実績があり、AIエージェント化した業務は1301件に上ります。1社あたり平均10件ほどの自動化を実現している計算です。AI化を開発会社に任せきりにしてしまうと、どうしても依存体質になってしまいます。それでは現場に合わないシステムができたり、開発側の技術レベルが不足していたりする問題が起きた時に、立て直しが難しくなります。一方で、研修だけで実用化までこぎ着けるのも難しい。そこに、私たちの伴走サービスの存在理由があります。


地方企業こそAI実用化で大きな価値を生む

地方には、ITやマーケティングには馴染みが薄くても、長年培ってきた素晴らしいプロダクトを持つ会社が多くあります。広告業時代から、それは強く感じていました。しかし、そうした企業の多くは深刻な人手不足に悩み、人が本来やるべき創造的な仕事に集中できていません。地方企業こそAIを導入して組織を強化すれば、もっと大きな価値を生めるはず。そのことを強く発信していきたいです。


助成金ありきの研修から「伴走」一本化へ

今年の4月から、助成金を利用した研修の取り扱いを完全にやめました。助成金に縛られると、決められたカリキュラムに内容を合わせる必要があり、実用化を目指す上では本末転倒になるからです。それでは日々進化するAIの最先端を届けられませんし、一番大事にしている「成果を出すための伴走」が貫けません。
僕は夢を叶える秘訣は3つあると思っています。「素直さ」「小さな一歩」そして「時間の空け方」です。AIの実用化によって時間を生み出し、新しい一歩を踏み出す。それは誰にでもできることだと信じています。そのために、私たちのサポートを活用していただきたいです。セミナーでは、AI導入でつまずきやすいポイントや成果につなげる考え方を、参加者の関心や業種に応じてお伝えする予定です。具体的な事例も、当日の構成に応じてご紹介します。

 

取材 元西日本新聞記者 水山真人(みずやま・まさと)

2005年から2024年まで西日本新聞社にて記者・編集者として活動。原子力発電や環境問題、不登校、障害児支援などの社会課題を中心に取材。「あなたの特命取材班」メインライターとして調査報道に従事。Yahoo!ニュースで年間1,400万〜1,800万PVを2年連続で達成。2017年度、日本新聞協会賞受賞(九州北部金塊強奪・密輸事件報道)。2025年、株式会社アノクサを創業し代表取締役に就任。現在は「解決市場ビジネスインサイト」編集統括として参画している。登壇者の本質を掘り下げる取材を担い、企業向け情報配信やプレスリリースの執筆を手がけている。西日本新聞社公式サイト「西日本新聞me」に現在も掲載され続けている調査報道・執筆実績 https://www.nishinippon.co.jp/writer/show/70/
★この記事は、日本新聞協会賞受賞記者 水山真人(みずやま・まさと)が取材・執筆しました

第13回解決市場 株式会社AX CEO 石綿文太氏 登壇

AI導入で終わる会社、
成果が出る会社の違いは?
— 地方企業が陥りやすい課題と3つの実装ポイント

自社業務「26人稼働→1人完結」実現の実践力
1,300件のAIエージェント開発・120社を伴走支援する
株式会社AX 代表取締役社社長 石綿文太氏

2026年5月28日(水)13:30~14:20 エルガーラホール8F(福岡市中央区天神1丁目4-1)

AI導入に取り組む企業が増える一方で、導入だけで止まり、成果に結びつかないケースも少なくありません。特に地方企業では、相談先や人材が限られているため、一部の個人活用に留まってしまいがちという課題があります。 以下のような課題をお持ちの企業様に向けた内容です。・現場任せで、AI活用の実態が見えていない・一部の社員だけが使っており、組織全体に広がらない・研修を実施しても、現場の実務の変化につながらない・導入したものの成果が見えず、次の意思決定ができない 本セミナーでは、地方企業がAI導入でつまずきやすいポイントを整理し、確実に成果へつなげるための実装プロセスを分かりやすくお伝えします。

解決市場【経営者向け】生成AI実践活用講座 協力登壇

意思決定スピードを10倍にするAI活用術
~明日から使える実践ハンズオン~

AX社1,300件のAIエージェント開発技術の司令塔
現場解析×経営視点で事業発展のAI実装を実現する
株式会社AX 取締役 刀根 孝将氏


2026年5月28日(水)11:00~11:50 エルガーラホール8F(福岡市中央区天神1丁目4-1)

AI活用を現場任せにする企業と、経営者自ら使いこなす企業では、意思決定スピードに大きな差が生まれます。
本セミナーでは、経営者がAIを使うべき理由と、新規事業検討・経営課題の整理・数字の読み解きなど、実際の活用事例を紹介します。後半では、ChatGPT/Claudeのコネクタ・プロジェクト機能を活用し、事業計画・会計データ・経営指標を連携。AIを“自社専属の参謀”として活用する方法をハンズオン形式で実践します。